ワクチン接種後に亡くなった91歳女性に初の死亡一時金 なぜ認められたのか?

新型コロナワクチンを接種する医療従事者の女性(C)共同通信社

 6月23日開催の同分科会では審議された61件の請求すべてが医療費・医療手当で、認定は56件、否認3件、保留2件。接種後死亡の一時金請求の審査はゼロ。

 その前の6月2日の同分科会での審査も67件すべてが医療費・医療手当の請求について。結果は認定62件、否認4件、保留1件となり接種後死亡の一時金請求の審査はなかった。

 そんななか7月25日の分科会の審査では接種後死亡の一時金支払い請求を複数取り上げた。

 同日は12件が審査され、健康被害が認められた91歳女性以外の11件すべてを保留とした。このうち7件は死亡一時金と葬祭料、1件は死亡一時金の請求だった。一方これまで多かった医療費・医療手当の請求は3件と少なかった。11件のうち女性は6人、男性5人。接種時年齢は26~96歳だった。

 厚労省の担当者は91歳女性に死亡一時金が認められた理由について「請求時に提出された診療記録から予防接種後の症状が予防接種によるものであることが否定できないという点で審査した結果、急性アレルギー反応と急性心筋梗塞の因果関係が認定された」と言う。接種後死亡事例は同じ91歳女性で約30件報告されている。「接種直後の異変が決め手なのか」聞いたが、それに明確には答えなかった。

2 / 4 ページ

関連記事