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暑さで疲れ気味…ツボ押しで簡単にできる夏バテ対処法は?

渡邊靖弘氏(提供写真)

 梅雨時に感じる方が多いのが、湿気が体の内にこもるだるさや食欲不振、さらには冷えや胃腸虚弱。これなどは湿邪によるものです。

 予防策としてはまずはこまめに水分補給をすること。その場合、胃を冷やして消化能力を低下させないために、常温に近い飲料をこまめに飲むことが大切です。また糖質の多い清涼飲料水の飲み過ぎは、糖質の分解にビタミンB1を多量に消費するため、逆に疲れやすくなるので注意が必要です。

 有効なツボとしては、足の裏の人さし指と中指の骨の間で、少しくぼんだところに湧泉があります。お風呂に入ったときなどに、軽く押すと自律神経の働きの高まりと改善が期待できます。

 夏バテは熱中症の第一歩ですが、もしも、寝つきが悪い、眠りが浅い、食欲不振、いつもの元気が出ない、また汗の量が減ったり増えたり、ときに尿の色が濃くなったり、筋肉が痙攣するなどの症状が出た場合は熱中症の前段階として要注意です。無理せず水分補給などの処置を取って十分休息を取るようにしましょう。

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渡邊靖弘

渡邊靖弘

日本医学柔整鍼灸専門学校専任教員、日本伝統鍼灸学会理事、和ら会会員、はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師。

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