肥満は、脂質異常症の原因でもあります。肥満によって遊離脂肪酸という物質が血液中に増え、その一部が肝臓で中性脂肪やコレステロールに変わり、血液中に戻され、結果、血液中の脂質が増えるから。糖尿病、高血圧と同様に、動脈硬化を進行させ、血管にダメージを与えます。
動脈硬化で血管がもろくなれば、心臓では狭心症や心筋梗塞、心不全、脳では脳梗塞、脳出血などの脳血管障害を引き起こします。血管性認知症になりやすいこと、アルツハイマー病になるリスクが高まることも、報告されています。
■高齢になってからの対策では不十分
40代、50代くらいですと、認知症についてはまだまだ先というイメージがあるかもしれません。もうちょっと年を取ってから対策を講じても遅くないのでは--? そう考えている人もいるでしょう。
認知症治療の第一人者が教える 元気な脳で天寿を全う