「血液型」でがんのリスクが予想できる時代が近づいている

欧米の国々ではA型とO型で人口の9割近くを占めている(ニューヨークにあるセントラルパークで寛ぐ人々)/(C)ロイター

 近年、中国からの論文が増えてきました。また日本からの論文も、数は少ないですが、着実に増えています。中国は、地域にもよりますが、B型が人口の3割近く、AB型が1割近くを占めています。また日本人は、B型が2割、AB型が1割です。欧米の研究結果と合わせれば、より正確な数字が見えてくることが期待できます。

 血液型という、ごく身近で簡単な指標から、がんのリスクがある程度予測できる。そんな時代が訪れようとしています。

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永田宏

永田宏

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

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