時間栄養学と旬の食材

【プルーン】不足しがちな成分が豊富で「ミラクルフルーツ」と呼ばれる

プルーンは腸内環境を整えてくれる働きも(C)日刊ゲンダイ

 また、プルーンには水溶性食物繊維であるペクチンが豊富に含まれているのですが、一緒に含まれているマグネシウムなどの効果も相まって、腸内環境を整える働きがあることがわかってきました。さらには少し昔の研究にはなりますが、1993年に貧血改善効果が高いといわれるホウレンソウよりもプルーンの貧血予防効果のほうが優れているという報告も。今でもアメリカの病院などでは、妊婦にプルーンジュースを飲ませて便秘や貧血の予防に役立てているケースもあるそうです。

 このようにプルーンは現代人に不足しやすい成分を多く含むので、生活に取り入れることで、より健康的な食生活を送ることができるでしょう。また、妊娠中に取り入れたい栄養も豊富に含まれているので、妊娠前後の方にもおすすめです!

 プルーンのほとんどはドライフルーツとしての流通で、栄養価自体は乾燥したほうが高くなるのも否めません。しかし、果実が実る旬はまさに今この季節! フレッシュな生のプルーンは乾燥して濃縮されたドライプルーンよりもエネルギーが少ないので、さっぱりと召し上がることができるでしょう。

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古谷彰子

古谷彰子

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

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