独白 愉快な“病人”たち

もやもや病と闘うバルーンアーティストの神宮エミさん「かわいらしい病名の割に…」

神宮エミさん(C)日刊ゲンダイ
神宮エミさん(バルーンアーティスト/37歳)=もやもや病

「脳梗塞です。ご主人を呼んでください」

 医師からそう言われたのは2020年5月の連休直前でした。

 その前日の夕方、キッチンでコップを取ろうとして手を伸ばした瞬間、急に脚の力が抜けて床にうずくまってしまったのです。ビックリしましたが、5分もすると何事もなかったように治りました。ただ、そのことを主人に伝えようとして、「ちょっと聞いてよ。さっきさぁ」と言おうとしたら、ろれつが回りません。

 でもそれも5分ぐらいで治ったので、普通に夕食を済ませ、オンライン飲み会に参加したりしていました。

 一夜明けて、改めて考えるとあの症状は異常だと思い、病院を調べてまず電話をしました。症状を伝えると「ひとまず来てください」と言われ、タクシーを飛ばして行きました。それでMRI検査の結果、「ご主人を呼んでください」となったわけです。

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