上皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」

心臓を守るために普段から使いたい2つの電化製品

天野篤氏(C)日刊ゲンダイ

 以前、心臓を守るための正しいエアコンの使い方についてお話ししました。心臓にトラブルを抱えている人は、体温の管理や体液のバランスを維持することが重要で、それらを安定した状態で管理するにはエアコンを適切に利用して室温=環境温度を整えることがとても大事なのです。

 心臓を守るために賢く利用したい電化製品はほかにもたくさんあるので、いくつか挙げてみます。

 まずは、睡眠の質を高めることを目的にして、医師や科学者らの専門チームによって開発された睡眠補助装置「ディープスリープ ヘッドバンド」です。ヘルスケア製品や医療関連機器を展開しているフィリップスから発売されています。

 脳波を測定するセンサーと骨伝導スピーカーが内蔵されているヘッドバンドを就寝時に頭に着けて使用するもので、入眠前にはヒーリング音が流れ、眠りを感知すると自動的に停止します。さらに、ノンレム睡眠の最も深い眠りの段階に入るたびに断続的なビープ音が流れ、深い睡眠時に出現するスローウエーブの活性化をサポートするといいます。

1 / 5 ページ

天野篤

天野篤

1955年、埼玉県蓮田市生まれ。日本大学医学部卒業後、亀田総合病院(千葉県鴨川市)や新東京病院(千葉県松戸市)などで数多くの手術症例を重ね、02年に現職に就任。これまでに執刀した手術は6500例を超え、98%以上の成功率を収めている。12年2月、東京大学と順天堂大の合同チームで天皇陛下の冠動脈バイパス手術を執刀した。近著に「天職」(プレジデント社)、「100年を生きる 心臓との付き合い方」(講談社ビーシー)、「若さは心臓から築く 新型コロナ時代の100年人生の迎え方」(講談社ビーシー)がある。

関連記事