人気医師の和田秀樹がズバリ教える「老化を遅らせる生活」

あなた、私が寝たきりになったらどうする?(C)日刊ゲンダイ

■互いの相性が問われるとき

 若くして結婚した夫婦は、仕事や家庭に忙しい。子供がいればなおさらで、2人が向き合う時間はほとんどない。60代からの夫婦こそ、向き合う時間だろう。

「60代以上は見合いが多く、家柄など条件優先の結婚でした。恋愛結婚で性格を吟味したとしても、ルックスや安定などが重視された。お互い、“条件”の中で生活を進めてきたので、相性は二の次、三の次です。仕事も家庭もスローダウンする60代以上は、そんな条件を外して初めて夫婦の相性が問われるときでしょう」

 だからこそ、お互いの自由を尊重する努力を続けることが、60代、70代の夫婦の形。それが夫婦として「正解」といえるだろう。

「それでも『この人とは寄り添えない』という決断に至ったのなら、それは2人の相性が合わないということです。これからの時代、離婚してそれぞれの道を歩むのも、選択肢のひとつだと思います。家庭内別居、仮面夫婦の高齢男女は、確実に心を病む。そんな人を嫌というほど診てきましたから」

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