人気医師の和田秀樹がズバリ教える「老化を遅らせる生活」

和田秀樹氏(C)日刊ゲンダイ

■粗食はやめて肉を食べよう

 そのチョイスとして大きな意味を持つのが、生活習慣病とのかかわり方だ。年を重ねると、コレステロール値や血圧などの数値が高くなり、脂質異常症や高血圧などの持病が一つや二つはあるのは当たり前。中高年はそれらの数値を改善しようと、かかりつけ医の勧めで脂肪や塩分を控える食事を心掛けたりしているかもしれない。

「WHOの基準で肥満はBMI30以上です。米国は、男女とも30%以上がその基準を上回り、死因のトップは心筋梗塞。肥満大国ゆえの現実で、研究結果の裏づけがあるメタボ対策に励むのはある意味当然でしょう。しかし、日本でBMI30以上は5%程度と少なく、死因のトップはがんです。死因の割合は、心筋梗塞と脳卒中を加えても、がんを下回っています。その根本的な違いがありながら、日本では欧米主導のメタボ対策がまかり通っています。肥満大国の理屈が、痩せている日本人に当てはまるのか。結論からいうと、コレステロール値は下げ過ぎない方がいいし、肉も控えない方がいい。むしろ粗食はやめるべきです」

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