認知症を予防する補聴器のすべて

あと何年生きるか…もったいないから補聴器にお金をかけたくない

聞こえを改善して健康寿命を全う(C)PIXTA

 高齢のお客さまからよく「あと何年生きるか分からないし、もったいないから補聴器にお金をかけたくない」と言われます。

 果たしてご自分が思う余生は2~3年なのでしょうか?

 以前、79歳の男性のお客さまにご来店いただいたことがありました。古い型の補聴器を両耳に装用しており、それが壊れた時は新しい物を購入しようとかねがね決めていた。それが今回片方が壊れ、聴力測定のために来られたのでした。

 80歳を前に、積極的に人生を充実させるため、新しい補聴器を購入しようとする前向きな姿に、私たちも元気をいただきました。

 現在の日本の平均寿命は、令和3年の時点で男性は81.47歳、女性は87.57歳。これはあくまでも若い人も中高年の人も、亡くなったすべての人の平均です。

 それでは平均寿命という指標とは別に、平均余命というものがあるのをご存じでしょうか? これは、人が生存する平均年数。つまり、0歳の乳幼児が生存するだろうと考えられる平均年数です。

1 / 2 ページ

田中智子

田中智子

シーメンスの補聴器部門でマーケティングの勤務を経て、2020年補聴器販売会社「うぐいすヘルスケア株式会社」設立。認定補聴器技能者資格保持。

関連記事