“目の梅毒”とはどんな病気なのか…新規感染者1万人超え必至で注目

梅毒によるブドウ膜炎は増える傾向に

 高度情報社会の現在において、梅毒を3期まで放っておく人は少ないのではないかと思われがちだが、必ずしもそうではない。

 実際、「感染症週報」によると7月25日~9月18日に新規で報告された晩期顕症の患者数は11人に上っており、10月3~9日でも1人の報告があった。

 怖いのは、この数字は定点観測している医療機関での数字で、実際はもっと多いことだ。

「現在流行している梅毒は、男性2に対して女性が1の割合。男性なら20~40代、そして女性では20代に多いです。梅毒の女性が病気に気づかずに出産した場合、先天性梅毒による目の病気として子供にも病気が現れます。たとえば、生後3カ月ごろまでは網脈絡膜炎、乳幼児期には虹彩炎や角膜実質炎が起きることがあります」

 人は情報の8割を目から取得するといわれる。目の障害は人生の大きなハンディとなりかねない。梅毒による目の障害も頭の隅においておくことだ。

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