アメリカで行われた大規模研究で、酒を飲む60歳と飲まない60歳の脳の萎縮度合いを調べました。つまりは、認知症のリスクの程度を比較したのです。
すると、萎縮が少ないのは次の順番でした。
1位…酒を飲まない人
2位…少量だけ飲む人
3位…大量に飲んでいたがやめた人
4位…大量に飲んでいる人
アルコールの害についてこれまであまり言われてこなかったのは、アルコールが体に与える影響が、たばこと肺がんの関係ほどストレートではなく、医学的なエビデンスが弱かったから。
少量飲酒は認知症予防に有効だというデータが過去には発表されてもいることから、「適量ならいいんでしょ」と考えている人もいるかもしれませんね。
しかし私は、少なくとも物忘れが気になっているようなら、お酒の量をまずは減らすことをおすすめします。今後の人生を決めるのは、あなたです。
認知症治療の第一人者が教える 元気な脳で天寿を全う