「何かできることはないか。でも、仕事を辞めるわけにもいかない」と悩んでいたA子さんに、「じゃ、私が日中は家に遊びにいくようにする」と言ったのが、A子さんの娘でした。A子さんの母親からすれば、孫ですね。
彼女は自宅でできる仕事をしており、比較的時間の融通が利く生活で、しかもおばあちゃん好き。時間を見つけてはおばあちゃん宅に通い、話し相手になり、またアルバムを引っ張り出してはおばあちゃんと一緒に眺めたり、昔の映画を見たりしていたそうです。
すると、あんなに無気力になっていた母親の様子が変わってきた。食欲もなくなり料理もあまり作らなくなっていたのが、もともとは好きな料理を孫と一緒にするようになり、やがては得意料理を孫に教えたり、連れ立って買い物にも出かけるようになった。表情もびっくりするほど生き生きしたものに変わった。コロナ禍に入る前は、母・娘・孫の親子3代で近場の温泉旅行にも出かけたそうです。
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