つまり、飲んだクスリの影響で唾液が出なくなると、味そのものを感じられなくなってしまいます。前回、味覚障害を起こすと先行期(認知期)と準備期に悪影響があるとお話ししましたが、唾液が出なくなると、それと同様のことを起こしてしまうのです。
高齢になると、そもそも唾液を出す力も弱くなります。そのうえクスリの影響でさらに唾液が出なくなってしまうと、いかに“食べる”に悪影響を与えるかがおわかりいただけたと思います。
次回は、“食べる”において、私の中で一番注意が必要だと考えているクスリについてお話しします。
高齢者の正しいクスリとの付き合い方