Dr.中川 がんサバイバーの知恵

皮膚がんの病院選びは形成外科の実力も重要 ドイツ代表GKノイアーは3度手術

大空真弓さんは2年前に手術(写真は2015年)/(C)日刊ゲンダイ

 一方、メラノーマは転移しやすく、発見が遅れると厄介です。早期発見が欠かせません。

 皮膚の中には、紫外線からDNAの損傷を守る働きをする色素メラニンがあります。白人は、この防御作用が弱いことがメラノーマを助長する要因とされますが、日本人のメラノーマは3割が足裏です。日本では、紫外線が関係するメラノーマは欧米ほどではありません。

 このメラノーマを早期発見するにも、大事なのは足裏のチェックです。メラノーマは①非対称②境界が不明瞭③色にムラがある④直径が大きい、が特徴。特に7ミリ以上は要注意といわれます。なぜ7ミリか? これを超えるとメラノーマのリスクが高くなるだけでなく、もしメラノーマでも7ミリなら転移を起こす前の早期に治療できるという意味があります。足裏のチェックでも、携帯での写真撮影が効果的です。

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中川恵一

中川恵一

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

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