がんと向き合い生きていく

病理学教授の講義は命の尊さと医師のあり方を教えてくれた

佐々木常雄氏(C)日刊ゲンダイ

西洋人→ 自然を征服。

・生きる信条
万有一切宇宙三界唯一無二。
たとえば、肝臓であれば肝臓にたくさんの細胞がある。しかし、これひとつひとつの細胞は世界に、過去にただひとつしかない。あなたもひとつしかない。私もひとつしかない。かけがえのないものである。
唯我独尊は釈迦のみに非ず、吾も亦然り。
神の子は、基督のみに非ず、汝も亦然り。
あらゆるものは神の子である。
キリストさんでも植物は作れない。
キリスト教? 汝、罪の子では世界平和でない。ひとりひとりが大切。
精子の数、1ミリリットルに1億個、卵子との出会い……神技 我は神の子 無生物も神の子。

・地上に人身を受けては、有形無形の命の糧に感謝を捧げる
生きるために、他の生物を殺す。
生命あるもの 生きるのが本筋。

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佐々木常雄

佐々木常雄

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

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