自覚症状がないから糖尿病は心配ない…は大間違い 境界型でも心臓病リスクが2.2倍

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「糖尿病治療は選択肢が増えています。目標値を設定して血糖値を下げていけば、合併症などのリスクを低くできます」

 まずは現状把握だ。血液検査でHbA1cを調べる。糖尿病と診断されたら、治療開始となる。

「糖尿病の治療となると、薬の種類や使い方に目が行きますが、食事と運動療法がうまくいっていないと血糖値は良くなりません」

 強力なエビデンスがある食事療法は、ナッツやオリーブオイルが主体の地中海食だ。ただし、推奨されるオリーブオイルの量は日本人には多すぎ、ナッツはなんとかクリアできるかもしれないものの、日常生活そのままでナッツを追加すれば体重増加になる。

「日本人ではお米に偏ることを避け、大豆製品、果物、魚を食べ、牛乳、卵は適度に取る。うまみや香りを活用して塩分量を減らす。調理の工程は少なめに旬の食材、つまりは安くて栄養価が高いものを大皿でどんと盛るより小皿料理で取る」

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