知っておきたい睡眠知識

「良質な睡眠を得るための食べ方」時間栄養学の第一人者・柴田重信氏が語る

柴田重信教授(C)日刊ゲンダイ
まずは朝の牛乳と日光浴から

 ──では、良質な睡眠を得るにはどんな栄養をいつ取るのがいいのでしょうか?

「眠れないときにはホットミルクを飲むといい、という話を聞いたことがあるでしょう。それは牛乳に多く含まれるトリプトファンと呼ばれる栄養素が、睡眠を促すメラトニンの材料になるからです。たしかに、良質な睡眠を得るにはトリプトファンはおすすめですが、短時間にメラトニンになるとは考えられません。むしろ、トリプトファンを多く含む牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品、豆腐や納豆などの大豆食品、バナナや卵などは朝食でしっかり取り、明るい光を浴びて日中を過ごすことが大切です。というのも、メラトニンの材料となるセロトニンは光を浴びることで増えるからで、セロトニンは夜メラトニンになり、自然な眠りを誘ってくれるのです」

 ──よく眠るには朝の食事が大切なのですね。

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