高血圧など危険因子となる病気がある人は、それらの治療が必須ですし、減塩、減脂肪、禁煙といった生活習慣の改善も有効です。かつて日本では血管性認知症が認知症の原因疾患の代表でしたが、その後大きく減ったのは、減塩の重要性が盛んに言われるようになったことが関係しています。
3年前に結婚した男性(50)は、それまでの外食率ほぼ100%の生活から、「外食は記念日だけ」の生活に大転換しました。
夫婦共に健康で長生きしたいからと食事内容に気をつけたところ、1年間で体重が16キロ落ちて標準体重になり、かなり高かった血圧、血糖値、コレステロール、中性脂肪が軒並み低下。基準値を余裕で下回るようになったそうです。
この男性が結婚前の生活を続けていたら将来、脳血管障害、そして、その後の血管性認知症を起こしていても不思議ではなかったでしょう。いいタイミングでの方向転換だったと言えます。
認知症治療の第一人者が教える 元気な脳で天寿を全う