■将来の血管性認知症リスクを減らす
こんなケースもあります。脳ドックで「無症候性脳梗塞」と診断された60代男性。特に何の症状もなかった男性が脳ドックを受けたのは、無症候性脳梗塞の危険因子についての記事を読み心配になっていたタイミングで、同級生の脳梗塞の知らせが届いたからでした。
大きな脳梗塞ができると片側の手足のまひ、意識障害、言語障害などの症状が起こるのですが、無症候性脳梗塞は脳の細い血管が詰まって起こるため、脳の組織に影響があまり出ず、自覚症状もありません。それゆえに「隠れ脳梗塞」とも呼ばれています。
しかし放置していいわけではなく、小さな脳梗塞が増えることで血管性認知症につながる可能性があります。また、本格的な脳梗塞や脳出血を招く危険があります。
認知症治療の第一人者が教える 元気な脳で天寿を全う