祈りを捧げる人たちは全国のさまざまな教会から募集し、1人の患者に対して3~7人が割り当てられました。結果、祈りを捧げられたグループの患者たちは、捧げられなかったグループの患者たちよりも重症度が低くなったといいます。
こうした背景には、各人の病気の差異や個体差もあるため、絶対的な効果が見られたとは言い切れないでしょう。また、プラセボ効果よろしく、祈りを捧げられたことで安心感を抱き、思い込みの力によって一時的に体調が良好になったといったケースもあるかもしれません。
しかし、祈りが患者たちに良い影響を与えたということも事実です。ハーバード大学のチェンとバンダーウィールが5000人以上を対象に行った研究(2018年)では、8年から14年にわたる追跡調査も踏まえ、最低週1回でも祈りを捧げる人たちは、人生の満足度が高く、ポジティブで、性格的に強い面が多く、薬物の使用の可能性が少ないなど、ウェルビーイングの面で、非常に良い傾向があったということです。
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