「つまり、敗血症は誰もがかかる身近な病原体で起こるわけで、敗血症のリスクのある人はその症状を知っておく必要があります。敗血症の特徴的な症状は発熱や血圧の変動です。障害を受ける臓器により異なる症状があらわれます。初期には悪寒、全身のふるえ、発熱、発汗などがみられますが、これは他の疾患でもみられる症状なので鑑別が難しい。進行すると心拍数や呼吸の増加、播種性血管内凝固症候群、血圧低下、排尿困難、意識障害などを起こし、さらに重症化すれば敗血性ショックを起こしますが、そうなると治療は難しくなります」
■充血して痛みがあるときは眼内炎を疑う
敗血症では目の状態にも注目したいと清澤院長は言う。敗血症は内因性眼内炎という形で目にも影響を及ぼしやすいからだ。
「全身症状があって敗血症のリスクのある人が急に目が痛い、目が赤く充血したというときには敗血症による眼内炎を疑うことが必要です」