健康に良い冬場の着こなし方 「快適環境生理学」の大学名誉教授が指南

外出時は首回りを露出しないことが大事(C)日刊ゲンダイ

 1日の寒暖差が大きいと体温調節をする自律神経が乱れて、倦怠感、肩こり、頭痛、めまい、不眠などの寒暖差疲労が起きることが知られている。

 それも、短時間に大きな変化に襲われると体は温度差以上に大きな反応を見せる。それが心筋梗塞や脳梗塞につながることもある。

 気温の健康リスクから身を守るには屋外でも屋内の温度と大きく変わらない暖かい服装が必要だ。

「冬場の服装で一番大事なことは外出時に首回りを露出しないことです。首回りや顔面は冷たさを感じる温度センサーが多く、顔面は太ももの3倍寒さの感度が高い。そのセンサーから寒さが報告された脳は皮膚の血管を収縮させて体温を保つよう指令を出します。すると特に四肢の末端では直径が毛細血管の10倍、血流量は1万倍も流れる動静脈吻合(AVA)と呼ばれる体温をコントロールする特別な血管が閉じ、血流量は激減します。結果、手足さらには腕や脚も冷たく感じるようになるのです」

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