老親・家族 在宅での看取り方

自宅で過ごす大切な時間を積極的に充実したものにしたい

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 日常生活を送る上で、必要最低限の行動(食事、排泄、入浴、更衣、移動など)を「ADL(Activities of Daily Living)といいます。これに似た言葉に「IADL」があります。

 これはADLに(Instrumental=有益・手段的)の頭文字が付いたもの。掃除、料理、洗濯、買い物、電話対応、服薬管理、金銭管理といったさらに高度な判断力や行動力を必要とする生活行動を表しています。

 一般的にこのIADLが維持できなくなると、やがてはADLも維持できなくなります。いずれも健康的な生活を送るためには欠かせない前提能力であることに違いはありません。

 とりわけ在宅医療を始められる患者さんにとっては、IADLやADLがどの程度のレベルなのかを見極めておくことは、療養を開始する上でも重要なポイントといえます。

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下山祐人

下山祐人

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

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