時間栄養学と旬の食材

【ハトムギ】精米の2倍以上のタンパク質を含む保健食 厚労省も推奨

バランスよく栄養分が含まれているハトムギ

 ただ、ハトムギに含まれている栄養素を見ると、精米に比べて2倍以上ものタンパク質を含むほかに、脂質、カルシウム、鉄、ビタミンB1、ビタミンB2など穀物なのに比較的バランスよく栄養素を含んでいます。

 乾燥肌に悩む方を対象にした実験では、ハトムギエキスを12週間摂取すると、ひっかき傷の改善率が上昇したり、皮膚表面の脂質量も増加したことから、乾燥肌を改善する効果が期待されています。それだけでなく、アトピー性皮膚炎患者を対象にした実験でも2~12週間の摂取後、症状が改善したこともわかっているのです。

 ヒト細胞の実験ですが、脂肪を合成する成分の働きが抑えられることや、細胞への糖の取り込みが促進されたことも報告されています。これらから、生活習慣病のひとつである糖尿病や高コレステロール血症などにも効果があることがわかっています。ノンカフェインなので、夜に飲んでみるのもよいでしょう。

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古谷彰子

古谷彰子

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

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