令和のメガネ生活はどう変わる? 眼鏡作製技能士1級取得者に聞く

パリミキ越谷店店長の田中裕一さん(提供写真)

「とくにその技術の違いで見え方に差が出やすいのは累進レンズを使ったメガネです。このレンズは『累進多焦点レンズ』とも呼ばれ、一枚のレンズの中でグラデーションのように度数が変化していて、視線を上げ下げするだけで遠くも手元もよく見える仕組みです。老眼が気になる中高年に目が疲れにくく大人気ですが、レンズの性質上フィッティングがしっかりしている必要があります」

 フィッティングの技術は長年の経験か、それを補う教育・知識がなければ身につけるのは難しい。それを一般の人が知るのは難しいが、眼鏡作製技能士資格はメガネ店の店員の力量を知る目安になる。そして眼鏡作製技能士資格を積極的に取得するよう奨励するメガネ店やそれを運営する会社は、少なくともより良いメガネ作りに力を注ごうとしているメガネ店であり会社であるということだろう。

 ちなみに田中さんが所属する㈱パリミキは703人、金鳳堂を含むパリミキグループ全体では746人の眼鏡作製技能士資格取得者が在籍。2024年度までに1200人の資格取得者を目指すという。

 眼鏡作製技能士資格を持つ店員が在籍するメガネ店やその資格の取得に熱心な会社の店頭には、店独自のポスターなどが置かれている。それはあなたにとってふさわしいメガネ店か否かの目安になるかもしれない。

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