寒い冬の朝の頭痛には想像以上の血圧上昇の恐れあり…頭痛治療専門医が警鐘

雪が降る中、福岡・天神の繁華街を歩く人たち(C)共同通信社

■降圧剤が頭痛に効くケースも

 そこで気をつけたいのが「頭痛」だ。この症状があったら、急激な血圧上昇が疑われる。

「血圧が急に高くなると、脳の血圧を調整する機能がうまく働かず、脳に送られる血液が増えすぎて脳全体がむくみがちになります。脳硬膜や橋静脈周囲に分布しているセンサーの三叉神経が刺激され、頭痛や頭重感が誘発されるのです」

 一般的に高血圧で頭痛が起こるのは、“上の血圧”が150~180以上と、非常に高くなったとき。しかし、通常よりも少し高いレベル、あるいは正常血圧(上120未満、かつ下80未満)との境界線上でも頭痛が起こる場合がある。

「収縮期血圧が130~140くらいの血圧で頭痛が起こるイメージは、医師でもあまり持っていないかもしれません。しかし片頭痛体質の人では、三叉神経が通常よりも過敏性が高いため、正常血圧との境界線上でも頭痛が悪化することが珍しくないのです。特に冬の早朝、血圧が上昇気味になるため、早朝や起床時に、頭の片側がズキンズキンと脈打つように痛む片頭痛発作が起こりやすい」

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