寒い冬の朝の頭痛には想像以上の血圧上昇の恐れあり…頭痛治療専門医が警鐘

雪が降る中、福岡・天神の繁華街を歩く人たち(C)共同通信社

 頭痛はつらい症状ではあるが、血圧上昇発見、ひいては脳卒中・心筋梗塞回避につながると考えれば、そのチャンスを逃してはいけない。

 清水医師は、冬、早朝や起床時に頭痛を起こす、または悪化する患者には、血圧低下&頭痛緩和の効果がある降圧剤を処方している。

「冬の早朝、高血圧で頭痛がある場合に効く降圧剤として、β遮断薬があります。欧米の研究で、β遮断薬には脳神経細胞の異常な興奮を抑制する効果もあり、片頭痛発作に効くことが判明しています」

 ただ、β遮断薬は片頭痛発作時の頓服薬リザトリプタンと併用禁忌であり、ぜんそく患者にも使えない。

「それもあり、最近はアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)という降圧薬の処方も増えています。脳血管安定作用や脳血管保護作用があり、片頭痛予防に有効であるという研究結果が欧米で発表されています」

 冬の早朝、頭痛がある人は頭痛専門医に相談を。

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