がんと向き合い生きていく

4年ぶりに受けた大腸内視鏡検査の結果にホッとして力が抜けた

(C)日刊ゲンダイ

 採血、腹部超音波検査、X線検査を行い、中でも腹部超音波検査はかなり時間をかけて診ていただきました。検査後、便がたまっているようだと担当医から60ミリリットルの浣腸の指示があり、すぐに処置されて排便しましたが、それでもすっきりはしません。結局、便が出にくい問題は解決しないまま帰宅して経過をみることになりました。

 何が関係して便通が悪いのか? 大腸にがんはないのか? 階段を上ってみたり、屈伸運動をしてみたりしました。しかし、その後の排便もすっきりせず……いずれにしても、大腸の内視鏡検査をしてもらうしかないようです。

 妻は「きっと大丈夫よ。あなたは心配ばかりして」と言います。自分でもそう思います。もっとじっくり構えていられないものか? 病院で医師の立場になると、患者にいろいろと指導していながら、自分自身のこととなるとまったく不甲斐ないのです。

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佐々木常雄

佐々木常雄

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

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