記者の検査結果は<集中力・記憶力スコア>は「正常な状態」。<認知機能を低下させるリスクとなる項目>として運動や食事などはいずれも「正常」だが、唯一<飲酒>が「加齢以上に認知機能の低下が進むリスクとなり得るポイント」というC判定だった。
ただ、これは想定内。
大ショックだったのは<海馬占有率>(脳全体の海馬の占める割合)。同性・同年齢の人との比較では「平均より下」。
現在の生活を続けると10年後には海馬占有率がさらに下がっていることがグラフで一目瞭然だった。
「行動変容は簡単ではない。きっかけが必要で、それが『見える化』。自分の状況を客観視することで行動変容につなげられる」(瀧靖之教授)
まさに前述の通り、「認知症になるかも」という不安のみで行動が伴わなかったが、結果が届いて以降は「今、変えねば」という考えになり、「(酒を)もう1杯」に歯止めがかかるようになった。かつてよりも意識的に酒量を減らせられるようになった。