1945年の終戦前後に生まれた人たちは、戦後の食生活や生活習慣の変化によって、体質が高コレステロールに傾きました。さらに“島国”である日本では、そうした高コレステロール=動脈硬化体質を持った人同士が一緒になるケースも多く、高コレステロール=動脈硬化の家系ができやすくなります。
そうした環境では、1970年代のアメリカで心筋梗塞による死亡が急増したように、高コレステロール=動脈硬化体質の人たちが自然淘汰される状況が訪れても不思議はありませんでした。
しかし、ちょうど同じ時期に日本の遠藤章医師が発見した「スタチン」という優秀なコレステロール降下剤が登場し、動脈硬化によるさまざまな病気の予防ができるようになりました。そのため、高コレステロール=動脈硬化体質を持つ多くの人が救われることになり、現在に至っています。
上皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」