足を失わないためのフットケア 血流が低下する冬だからこそ気をつけたい

靴の中の蒸れは大敵

 いまは一年間で最も血糖値が高くなる時期だ。年末年始の暴飲暴食に加えて寒さから運動不足になりがちで、健康な人でも血糖値が悪化し、糖尿病の人は病状が進む。その予備群の人は糖尿病を発症する可能性が高くなる。そこで注意したいのがフットケアだ。糖尿病の人は神経障害や血管障害による血流の低下で足の血管が詰まり、足先が壊死を起こす可能性があるからだ。最悪の場合、下肢切断に発展することもある。そこまでいかなくても、糖尿病で足に潰瘍ができる人は短命になりがちとのデータもある。では、どのようなフットケアをすべきか? 日本糖尿病協会療養指導医で「北品川藤クリニック」(東京都品川区)の石原藤樹院長に話を聞いた。

「糖尿病の人は血糖コントロールが不良な状態が続くと神経障害が進行して血行が悪くなります。さらに高血糖が続くと免疫力が低下して皮膚への細菌感染が広がり、足に深刻なダメージを起こす可能性がある。まずは、そのことを知っておいてほしい。それは最悪、下肢切断につながり、死亡率も高くなります。それを回避する予防策として、フットケアが重要なのです」

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