早期の場合の治療は、子宮体がんは世界的に手術が中心ですが、子宮頚がんは放射線が有効で、放射線なら子宮を温存できます。欧米で子宮頚がんの治療は、放射線が7割です。手術偏重の日本でも、最近は放射線が手術に迫っています。
どちらも進行がんになると、抗がん剤を使用。その種類も頚がんと体がんでは違いますから、誤診はあってはなりません。
誤診を避けるには、病理検査が重要です。2つのがんの組織分類では、子宮体がんは腺がん、子宮頚がんは扁平上皮がんが基本。ところが、子宮頚がんの2割は、腺がんのため、体がんとの区別が問題になります。病理検査が決め手だったということです。外科医の中には、画像検査だけで「○○がんです」と手術を迫る人もいるようです。そんな独断をうのみにしてはいけません。病理検査の重要性を頭に入れておいてください。
Dr.中川 がんサバイバーの知恵