ところが認知症では、まず患者さんご本人が診断結果の正当性を疑いづらいこと、ご家族も「年を取っているから仕方がない」とそのまま受け止めてしまいがちであることから、「治る認知症」があったとしても、見過ごされているケースが散見されるのです。
甲状腺機能低下症は、冒頭部分で挙げた症状、そして甲状腺ホルモン値や甲状腺刺激ホルモンの値を調べることで診断がつきます。シンプルな血液検査だけで済むので、患者さんへの負担はごくごく軽い。甲状腺機能低下症のひとつ、慢性甲状腺炎(橋本病)では、甲状腺全体の腫れから、甲状腺機能低下症の診断に結びつくこともあります。
認知症治療の第一人者が教える 元気な脳で天寿を全う