老親・家族 在宅での看取り方

会話を重ね、時間をかけて、在宅患者や家族の疑問に答えていく

患者さんとは会話を重ねて…

「関節だけですか? 他の部分はどうですか? 肩とか」(私)

「関節ですね、肩はたまに痛いです」(患者)

「今はずっと痛いわけではないですか?」(私)

「そうです」(患者)

「血管にコレステロールかなにかが詰まっているってことで、去年血管をきれいにする手術をしたんです。でも、改善せず、お医者さんからは治療困難だってさじを投げられて」(娘)

「そうでしたか。病名はなんか言われましたか?」(私)

「ただ血管が詰まっているとだけ言われました」(娘)

「糖尿の方は?」(私)

「ないです」(娘)

 患者さんの足の指には保護のための包帯も巻かれている様子。

「足の指が腐っちゃうってよく言われていて、それで心配なんです」(娘)

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下山祐人

下山祐人

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

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