健康の「素朴な疑問」

解熱鎮痛薬「ロキソニン」が夜間頻尿に効くのは本当なのか

(C)Andrzej Rostek/iStock

【Q】夜間頻尿に悩んでいる60代男性です。先日、喫茶店で知り合った人に「夜中におしっこに立つことが多く、眠れないので困っている」と話したところ、「ロキソニンは試した?」と言われました。消炎鎮痛剤が夜間頻尿にどういう関係があるのかわからず「なぜ?」と尋ねたのですが、その人は「結構有名な話よ、良くはわからないけど」と答えるだけでした。これは本当なのでしょうか?

【A】複数の論文が発表されています。ある論文では、一晩2回以上の夜間頻尿に悩まされていた87人(男性人83人、女性4人、年齢53~86歳)に対して消炎鎮痛剤のロキソニンを処方し、夜間排尿の消失あるいは2回以上の減少を著効、1回は減少を有効、その他を無効、逆に増えたを逆効果として調べたところ、著効39%、有効33%、無効23%、逆効果5%だったそうです。患者のうち60人は前立腺肥大症、前立腺がん15人、神経因性膀胱5人、その他7人。87人は抗コリン剤や睡眠導入剤が効かない人だったということです。

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