新型コロナを終わらせろ

ワクチンは基本年1回へ 夏にパンデミックが来ない前提でいいのか

4回目の接種を受ける岸田首相(C)共同通信社

 またオーストラリアと米国の研究として、ノババックス(武田)社ワクチン追加接種のオミクロン株BA.1、BA.4/5に対する有効性について、接種から約6カ月後の中和抗体価幾何平均値は祖先株、BA.1、BA.4/5に対してそれぞれ4367.0、674.9、1224.0だったとした。

■インフルエンザと同じ状況ではない

 日本では新型コロナの上陸が確認された最初の年にPCR検査などで陽性とされたのは約23万人で死者は3400人、2年目までで約173万人感染し約1.8万人が死亡。昨年までで約2921万人が感染し約5.7万人が亡くなった。

 国は昨年の惨事をオミクロン株の登場とその対応型ワクチンの接種率が低かったせいだと言いたいのかもしれない。そのうえで、国の指示通りワクチンを打ってさえいれば、新型コロナウイルスの活動が活発になる秋冬に1度のペースでワクチンを打つという海外の方針に従えばある程度のリスクは抑えられる、と考えているように見える。しかし、これはインフルエンザと同じで新型コロナは夏に流行しないことを前提にしているということだ。公衆衛生に詳しい岩室紳也医師が言う。

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