■旅の様子をスマホで報告
予定通り、福井駅から、とても広く立派な永平寺、道中の食堂でうどんを食べているところ、泊まった宿のカニが出た食事で満足している様子、その翌日に訪れた東尋坊の断崖などを、祖父に実況して報告しました。
翌年2月、定期の病院診察ではCT検査で再発はなく、担当医から「このまま治まってくれるといいですね」と言われました。祖父が「福井にカニを食べに、孫に行ってもらった。孫が食べてくれたのだから満足です」と話すと、担当医が「おお、そうですか。今度は実際にあなたが行けるようになるといいね」と言ってくれたと、喜んでいました。
その後、4月のCT検査と骨シンチ検査でも悪化は見られず小康状態でした。しかし、6月のある日、ふらつきと目が回る感じがあって受診すると、脳に転移していることが分かり、3回目の入院となりました。ベッド安静、移動する時は車いす生活となり、放射線の全脳照射と抗がん剤治療が行われ、50日間入院しました。
がんと向き合い生きていく