認知症を予防する補聴器のすべて

補聴器は耳の不自由な人にとって人生の「歩調器」でもある

補聴器は買ってから調整が必要

 先日、60歳代前半の男性のお客さまにご来店いただきました。

 この方は複数の会社で監査の仕事をされており、仕事の中で常に細かな数字を交えた打ち合わせや、会議をしたりすることが多いのですが、いつしか耳の聞こえが悪くなり、5年ほど前に量販店で補聴器を購入。

 ですが、イマイチ聞こえの改善を実感することなく時が過ぎ、たまたま当店のチラシを見つけて、訪れたとのことでした。

 男性にとって一番の驚きは、なんといっても、補聴器は買ってから調整するものだということだったようです。

 それからは3カ月の間に週1のペースで通っていただき、「今週の会議ではこうだった」「こういう人の会話が聞きづらかった」「こんな場面でよく聞こえた」などの感想をいただきながら、少しずつ調整することとなりました。

 やがて今までならまったくお手上げ状態だった複雑な会話も、100%ではないが、お持ちの補聴器でも聞き取れるように。

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田中智子

田中智子

シーメンスの補聴器部門でマーケティングの勤務を経て、2020年補聴器販売会社「うぐいすヘルスケア株式会社」設立。認定補聴器技能者資格保持。

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