役に立つオモシロ医学論文

効果的なダイエットは食事のタイミングではなく食事の回数と量

食事の頻度と量をコントロールする

 約6年にわたる追跡調査の結果、1日当たりの食事の摂取回数は体重の増加と関連していることが示され、1食増加するごとに体重は年間平均で0.28キロ増加していました。当然ながら1食当たりの食事摂取量が多いほど、1食増加当たりの体重増加量も多いという結果でした。

 一方で、少量の食事(500キロカロリー未満)の摂取回数では、1食増加当たり年間平均で0.37キロの体重減少と関連していました。また、食事のタイミングと体重の増減に明確な関連性を認めませんでした。

 論文著者らは「ダイエットに関するアドバイスを行う場合、食事のタイミングをコントロールすることよりも、食事の頻度と量をコントロールすることの方が有益である」と結論しています。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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