独白 愉快な“病人”たち

心当たりは大ありでした…ギタリストの山下拓実さんバセドー病を語る

山下拓実さん(C)日刊ゲンダイ

 バセドー病は、代謝をつかさどる甲状腺ホルモンが過剰になる病気で、何もしなくても異常に疲れる。走っていた540日の間に体重が68キロから50キロまで減少していました。

■1カ月間バンドを離れて休養

 治療は手術か、甲状腺ホルモンが過剰に作られるのを抑える内服薬かの選択肢があって、内服薬を選びました。

 その頃の症状は、疲労がまったく取れない感じ。仕事して帰ってきて疲れて寝るのに、朝起きても夜の疲れが残ったまま……。それが続くと精神的に不安定になって、うつ状態になりました。バンドのメンバーとのケンカが絶えなくなり、「もうやめる!」とスタジオから出て行ったこともあります。病気の人の気持ちは、病気にならないとわからないものですけど、当時はうつに対する理解がないことが耐えられなかった。それで1カ月間、バンドから離れて休養しました。

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