役に立つオモシロ医学論文

小学校「食育」プログラムは子供たちの健康状態を改善する?

写真はイメージ(C)iStock

 その結果、特別授業を実施しない小学校に通う子どもと比べて、実施した小学校に通う子どもではヘモグロビンA1cが0.02%低下し、コレステロール値もわずかに低下していることが示されました。ただし、中性脂肪値や空腹時の血糖値などに明確な差を認めませんでした。

 論文著者らは「この結果は、子どもたちの血糖値やコレステロール値を改善させる方法として、小学校でガーデニング体験などを取り入れることの有用性を示唆している」と結論しています。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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