今日何食べる?

イタリア野菜の「チーマ・ディ・ラーパ」をパスタと一緒に

チーマ・ディ・ラーパ(C)PIXTA
チーマ・ディ・ラーパ(C)PIXTA

 チーマ・ディ・ラーパ。メニューに書いてあるのを見て、「?」と思った。3月はじめに訪れた、石川県能登半島のオーベルジュ「ヴィラ・デラ・パーチェ」でのことだ。チーマ・ディ・ラーパって、なにかの呪文……?

「イタリア野菜です。作っている生産者さんがいるんですよ。先日、畑にお邪魔してきました」とソムリエさん。

 表記は「cima di rapa」。冬から春先にかけてが旬のイタリアのカブの菜の花で、見た目は日本の菜の花に似ている。地中海沿岸が原産とのこと。

 イタリアでも地域によって名前が変わり、ナポリではフリアリエッリやトルツェッレ、トスカーナではラピーニやラーペ・アマーレ。菜の花と同様に、ほろ苦さが特徴。

耳形のパスタ「オレキエッテ」とあえた「オレキエッテ・ディ・チーマ・ディ・ラーパ」
耳形のパスタ「オレキエッテ」とあえた「オレキエッテ・ディ・チーマ・ディ・ラーパ」/(C)日刊ゲンダイ

「パーチェ」では、この野菜を使った代表的な料理、耳形のパスタ「オレキエッテ」とあえた「オレキエッテ・ディ・チーマ・ディ・ラーパ」が出てきた。

「チーマ・ディ・ラーパはくたくたに煮ました。本来はアンチョビーで味付けをするのですが、能登の魚醤『いしる』を使いました」(前出のソムリエさん)

 初めて食べるのに、懐かしさを感じる味。日本イタリア料理協会のHPによれば、チーマ・ディ・ラーパは、牛乳よりも高いカルシウム含有量で、ビタミンCも豊富とのこと。 (和)

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