■緩和病棟では点滴も減った
緩和ケア病棟に移る前に、緩和の担当医から説明がありました。
「緩和病棟では、苦痛を出来るだけ少なくしたいと考えております。腹水がたまって苦しい時は抜きます。もし、治療を希望する場合は内科に戻ります。緩和ケア病棟は、基本的には延命のための治療はしません。もし体調が落ち着いていた場合は、自宅に帰るなり相談いたします」
内科の病棟に入院してから約1カ月後、緩和ケア病棟に移りました。
「今日から点滴は500ミリリットルに減らします。むくみもありますし、腹水がたまるのは少なくなるかもしれません」
Kさんは納得していましたが、なんとなく「移っていきなり減らすのか……」とも思いました。ただ、たしかに象のようになった足はむくんで、水疱が出来ています。
がんと向き合い生きていく