東洋医学を正しく知って不調改善

災害時における東洋医学の強み マッサージ施術が効果を発揮

北海道で震度7の地震。避難所で過ごす人たち(2018年)/(C)共同通信社

 狭く身動きを取りづらい避難所生活では、慢性的な運動不足による血液の循環障害で血栓が形成されやすくなります。特に、高齢者では顕著。血栓が血流に乗って肺動脈に詰まれば、胸の痛み・呼吸困難・循環不全などをきたします。こういった、いわゆるエコノミークラス症候群には、東洋医学の知識に基づいたマッサージ施術が非常に効果的であったと報告されています。

 そんな数々の避難所での経験を踏まえ、現在は国家資格を持つ鍼灸師・マッサージ師が、被災者及び支援者の方々へ鍼灸マッサージを提供する「災害鍼灸マッサージプロジェクト」が発足。各地の避難所における支援活動へと広がっているのです。

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中村幹佑

中村幹佑

日本医学柔整鍼灸専門学校鍼灸学科専任教員。はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師。

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