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コロナワクチン接種後の肩の痛みは「SIRVA」の可能性あり

写真はイメージ

 まずは、初診時の患者さんの典型的な様子を例として挙げます。
私「問診票では3カ月前から左肩が痛いとのことですが、きっかけはありますか?」
患者さん「強いて言えば半年前、コロナワクチンの3回目接種を受けました。注射をした左肩に痛みが走った程度で、1、2回目のときも同じでしたので、気にしていませんでした。しかし痛みはずっと続き、どんどん強くなってきたんです。今では夜も寝られません」

 ワクチン接種後の肩の痛みで受診された人の共通点を挙げます。

・コロナワクチンを打つまで肩の痛みが生じたことはなかった
・1回目、2回目で必ずしも生じるわけではない
・推奨通りの部位への注射
・注射後から疼痛(とうつう)が強い場合もあれば、注射してから1~数カ月経過してから肩の痛みが強くなる場合もある

 次回は、どういう場合にSIRVAを疑うべきか、またどんな治療を行うのかについてお話ししましょう。ぜひSIRVAの知識を身に付けて、ひどくなる前に整形外科を受診していただきたいと思います。

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森大祐

森大祐

整形外科全般診療に長年携わる。米国トーマスジェファーソン大学で人工肩関節の臨床研究を行い、2000例超の肩関節手術を経験。現在は京都下鴨病院で肩関節や肘関節、スポーツ障害患者に診療を行う。サイトで整形外科疾患の情報を発信。

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