第108回薬剤師国家試験 6年制新卒者の大学別合格率トップ10

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 3月22日に第108回薬剤師国家試験の結果が発表された。

 出願者数は1万5334人、受験者数は1万3915人、合格者数は9602人、合格率は69%となった。昨年は1万4124人が受験し、9607人が合格。合格率は68.2%だった。

 このうち6年制新卒の出願者数は9595人、受験者数8548人、合格者数は7254人、合格率は84.86%だった。一方、6年制既卒者は5万1474人が出願し、受験者数は5146人、合格者2267人で合格率は44.05%となった。旧4年制卒や受験資格認定者は265人が出願し、221人が受験、合格者数81人で合格率は36.65%だった。

 薬剤師は薬のエキスパートとして信頼され、時に医師に疑義照会する立場にある。その薬剤師を育成する大学の実力を見るうえでは、定められた6年制の教育過程を終了と同時に国家試験に臨んだ結果である、6年制新卒者の国家試験合格率が参考になる。どの大学の合格率が高いのか?

■トップの東北大は合格率100%

 厚労省が公表した6年制新卒の大学別合格率を調べてみると、最も高いのは20人が出願・受験して全員が合格した東北大学が100%でトップ。2位は117人が出願して98人が受験し97人が合格した立命館大学(98.98%)、3位は39人が出願・受験でして38人が合格した徳島大学(97.44%)、4位は35人が出願・受験して34人が合格した長崎大学(97.14%)、5位が266人が出願して253人が受験し245人が合格した名城大学(96.84%)。以下、172人が出願して166人が受験して158人が合格した昭和大学(95.18%)、82人が出願・受験した静岡県立大学(95.12%)、40人が出願して39人が受験し37人が合格した千葉大学、37人が出願・受験して35人が合格した岡山大学(94.59%)、139人が出願して122人が受験して115人が合格した近畿大学(94.26%)、101人が出願して50人が受験して47人が合格した第一薬科大学(94%)と続いた。

 ちなみに一般的な薬剤師国家試験の大学別合格率ランキングでいうと、1位名城大学(93.84%)、2位千葉大学(91.30%)、3位昭和大学(91.15%)、4位東北大学(89.66%)、5位静岡県立大学(89.11%)、6位医療創成大学(88.52%)、7位京都薬科大学(88.45%)、8位北海道大学(87.50%)、9位立命館大(87.30%)、10位名古屋市立大(86.84%)…などとなっている。これは6年制新卒組に加えて、6年制卒業時の国家試験に失敗した再チャレンジ組や旧4年制卒業組や受験資格認定者組といった合格率の低いグループを含んでいるから。

 東大の合格率は56.25%だが、6年制新卒合格率は8人出願・受験し7人が合格し、87.58%となっている。

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