「マイクロCTC検査」で全身のがんを早期発見 1回5分の採血でOK

採決も含めて検査は5分で終わる(写真はイメージ)(C)日刊ゲンダイ

 がんは、悪性度の低い「上皮性がん細胞」が悪性度の高い「間葉系がん細胞」に変化すると、浸潤・転移の高い能力を持つようになる。マイクロCTC検査は、この悪性度が高い間葉系のがん細胞のみを血液検査で特定し、個数まで正確に見つけだすことができる。それによりたった一度の採血だけで、白血病や、悪性リンパ腫などの血液のがん以外の全身のがんリスクを明確に発見可能だという。

「CTC検査は、国内のがん専門クリニックでも、採取した血液を海外の検査機関に送って実施しているところがあります。しかし結果が分かるまでに4週間ほどかかる上に、採血した血液は長時間経つと劣化が進むという課題がありました。実際、われわれの実験では採血した血液を抗凝固剤入りの採血管で保存しても、丸2日経てばまともに遠心分離できない状態になります。そこで、CTC検査に特化した国内初の検査センターを開設し、迅速かつ価格を抑えて検査を完結できるようにしたのです」

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