コロナワクチン健康被害 厚労省が新たに184人の医療費・医療手当を認定

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 新型コロナワクチンによる健康被害を審査する「疾病・障害認定審査会(感染症・予防接種審査分科会新型コロナ感染症予防接種健康被害審査第一部会)が先週の3月17日に開催された。死亡事例の請求の審査はされず、213件の医療費・医療手当の請求が審議された。そのうち184件を「ワクチン接種によって起きた可能性が否定できない」として国の救済を認定した。否認は28件、保留1件だった。

 医療費・医療手当の請求が認められたのは184件でワクチン接種年齢は40代55人、30代50人、20代42人、10代37人だった。疾病名・障害名は「発熱」「中毒疹」「急性心膜炎」「倦怠感」「左肩関節周囲炎」などが目立った。

 気になる10代の37人の年齢分布は13歳が4人、14歳1人、15歳4人、16歳4人、17歳9人、18歳9人、19歳6人で、疾病名・障害名は急性心筋炎5人、急性心膜炎3人、急性心膜心筋炎10人(肝障害併発1人含む)、心筋炎2人、心筋炎疑い1人、ギランバレー症候群2人、発熱・倦怠感など3人、頸部リンパ節腫脹2人、脊髄炎、痙攣重積発作、神経調節性失神、尿閉・急性散在性脳脊髄炎疑い、手足脱力など、蕁麻疹、抹消神経障害、急性アレルギー反応、過換気症候群各1人だった。

 今回の審議結果を含む新型コロナワクチンに関する累積の申請受理件数は6719件、うち認定件数は1829件、否認件数は219件、現在の保留件数は32件となった。ちなみに、同分科会は否認理由を「①予防接種と疾病との因果関係について否定する論拠がある②疾病の程度は、通常起こりうる副反応の範囲内である③政令に定められる障害の状態に相当しない④因果関係について判断するための資料が不足しており、医学的判断が不可能である」と分類している。今回否認の28件については①6件、②21件、①②1件を否認の理由に挙げた。同分科会は認定にあたっては、個々の事例ごとに、「厳密な医学的因果関係までは必要とせず、接種後の症状が予防接種によって起こることを否定できない場合も対象」との考えに基づき審査しているとしている。

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