「悪性疾患を除外し、ガングリオンだと診断するためにも、皮膚科や形成外科、整形外科、スポーツ整形外科などで受診を。検査で、突出した部分に注射針を刺し、中が粘液であるということを確認します」
ガングリオンは腫瘍ではない。ヒアルロン酸など関節の潤滑油の役割を担うゼラチン状の粘液物質が、関節包や腱鞘にたまったものだ。
放置していても極端に大きくなることはない。関節包や腱鞘の変形で、良性の病変であるため、ガングリオンが悪性に転換するという報告もない。
■中身を抜いた後の圧迫が重要
なぜガングリオンができるのか。その原因はわかっていないが、手首や足首を一般の人よりよく使う人、激しく動かす人はできやすいとみられている。
「たとえば、手首や足首をどこかにぶつけたり、酷使したりする。するとその部分に炎症が起きる。炎症が起きた箇所は変形が起こりやすい。変形したところに粘液がたまることでガングリオンができる。そう考えてもらえればわかりやすいかと。ただ、外的刺激や摩擦を受けやすい人にできやすいといっても、該当しない人もいます」